防衛省に手交・質疑応答

 8月29日に提出した要請書の手交・質疑応答について9月5日、防衛省を訪れ、米軍基地内に立ち入り調査を求めるとともに防衛省の現時点での見解を聞き、オスプレイの飛行についても即時に飛行停止を求め防衛省の認識を確認して参りました。

防衛省の回答

1.要請書の前文にあることは防衛省としても把握している。嘉手納飛行場付近におけるPFOSの検出があることと米軍基地の関係性はなかなか判断が困難である。他方、PFOSに関して、米軍からは2016年以降は泡消火剤薬剤の使用をしていないと聞いている。2021年には沖縄の海兵隊全てが泡消火剤薬剤からの交換作業を完了しているということを公表しています。2022年6月には米陸軍においても泡消火剤薬剤からの交換作業を完了。近隣住民のみなさんからのご心配の声があるということは承知しております。政府全体としても関係省庁と連携しながら取り組みを進めていきたいと思います。

2.2020年4月に普天間飛行場から泡消火薬剤が流出してしまう事故があり、また2021年6月に米陸軍から流出してしまいました。こういった、事案の場合に日米合同委員会の中で環境補足協定で関係する自治体で立ち入り調査を実施しています。環境補足協定に基づいて立ち入り調査をしていますが、防衛省としましても引き続き安全管理等を要請していきたいと思います。

3.今回のCV22オスプレイについて、米国防省はオスプレイにおけるクラッチを原因とする運用停止におよぶ深刻なトラブルを起こすことなく、安全に運用を出来る手順を既に確立しているとして、オスプレイの飛行を一律に見合わせるべき機体の安全性に係る技術的課題は存在しないという立場をとっている。この点につきましては、専門家同士の意見交換等を通じて、防衛省としましても米国防省に安全を確認しております。その上で、米空軍特殊作戦コマンドは本現象が過去6週間のうちに2回発生したことを受け、機体自体の安全性に問題がない中において、CV22に求められる運用の特性を考慮し、慎重の上にも慎重を期する観点から、独自の判断として地上待機措置をとることとしたものです。その後、米空軍特殊作戦コマンドにおいて、各種情報を分析の上、様々な任務におけるCV22の運用手順の確認、搭乗員に対する教育・訓練内容の追加、機体点検などを継続的に行うことにより、CV22の飛行の安全が確保できることを確認したことから、9月2日(金)(米国時間)、地上待機措置が解除されたものです。先ほど申し上げましたとおり、この措置につきましては海兵隊の方のMV22の方は対象外となっておりまして、また海兵隊に関しては安全が確保できる体制があり、CVと運用が違うことから飛行を継続しています。

再要請、質疑応答

再要請
2022年に立ち入り調査をしていない為、教示いただいた2020年2021年のものとは別に立ち入り調査を検討すべきであると思うが再考を切願します。

質疑応答
Q.要請3の回答について-確かに9月2日に安全確認措置を講じた上で飛行再開を決定しましたと公開(米空軍作戦司令部の声明)されています。その中には全ての乗組員が不具合等の対処方法の説明を受けるということで、このニュアンスですとつまり不具合はあるままなのではないかと文章から見受けられる。「不具合の根本的原因を特定し、解決策を見つけるのは長期的な目標(米空軍作戦司令部の声明)」との声明を見ると、根本的原因は特定出来ておらず、また「解決策が実行されるまで、不具合に対処できるよう最大限の訓練をする」ということも解決策は見つかっていないととることが出来る。その上で、欠陥機をそのまま飛行させるということについて防衛省はどのように受け止めているのでしょうか。不具合等対処方法の説明を受けて不具合機に乗ることを了承させられる軍人や自衛隊員の生命にかかることでもあるため、お聞かせ下さい。

A.ご指摘の通り、根本的原因は調査中と承知しています。防衛省としましては、安全に運用を出来る手順を既に確立しているとして、オスプレイの飛行を一律に見合わせるべき機体の安全性に係る技術的課題は存在していません。その上で今回のCV22に求められる運用の特性を考慮し、慎重の上にも慎重を期する観点から、独自の判断として地上待機措置をとることとしたものです。その後、米空軍特殊作戦コマンドにおいて、各種情報を分析の上、様々な任務におけるCV22の運用手順の確認、搭乗員に対する教育・訓練内容の追加、機体点検などを継続的に行うことにより、CV22の飛行の安全が確保できることを確認しました。